「ユウジ、ユウジ(ぼそぼそ)」 「…」 「ユウジってば!」 「なんやねんキャンキャンうっさいわ」 「うっさくないわ!めっちゃ小声!」 「で、なんやねん」 「消しゴムとって」 「あ?」 「おっこちた、そこ!」 「あー…」 「ね」 「あー……」 「…」 「……」 「…はーやーくー」 「人に物を頼むときはそれなりの態度があるんちゃう」 「へ?」 「『ユウジ様、愚かなの汚らしい消しゴムをユウジ様の御手でとってください』やろ」 「………」 「ほら言うてみ!(にやにや)」 「………」 「……早よ言えや」 「……」 「……なあ」 「……」 「無視すんな!」 「(ひょい)」 「あっ!何勝手に取ってんねん」 「早く拾ってくれないからでしょ!」 「なんやと!人がせっかく構ってやっとんのに!」 「結構ですう!そんなん結構ですう!」 「おま、ホンマに可愛ないな」 「おまえに可愛さ見せたって仕方ないでしょ」 「死ね!」 「お前が死ね!」 *********** 「…怒られちゃったじゃあん!」 「明らかにお前が悪いやろ、小春の前でとんだ恥かいたわ」 「もう授業中は絶対ユウジと喋らない」 「はん、そら良かったわ雑音消えてスッキリやわー」 「もう!ばかユウジ」 「は、死ね」 「お前が死ね」 「あんたたちいつまでケンカしとんのよ」 「小春う!」 「小春ちゃん!」 「(はあ)」 席替えしても隣になっちゃう、そんな腐れ縁。 |